当クリニックでは、心臓疾患の中でも、心房細動と大動脈弁狭窄症の診療に特に注力しております。当クリニックでは、丁寧な問診と聴診、24時間心電図検査や心臓超音波検査(心エコー検査)によって早期に診断し、連携している専門施設に適宜ご紹介させていただいております。
心房細動
地域の特性として、高齢化、糖尿病とそれにともなう慢性腎臓病をお持ちの患者様の比率が多いようです。これらは心房細動という不整脈を引き起こすリスク因子です。心房全体が無秩序に興奮する不整脈を起こす結果、心臓のポンプの力が低下し血液が心房の中でよどんでしまうことで、血のかたまり(血栓)ができやすくなります。この血栓が脳や腸の血管に運ばれると、脳梗塞による突然の重度の半身麻痺や腸管の壊死などが引き起こされ、時に急な経過で致命的になります。
大動脈弁狭窄症
大動脈弁は、大動脈に送り出した血液が心臓に逆流しないよう、3枚の弁が組み合わさり、大きく開きしっかり閉じる仕組みになっています。この大動脈弁が加齢などにより石灰化して硬くなり、弁が開きにくくなることで、血液の流れが妨げられてしまう疾患を大動脈弁狭窄症といいます。無症状のうちに徐々に進行し、やがて狭心症や息切れなどの心不全症状や、時には突然死の原因になることがあります。最近では治療が進歩し、低侵襲のカテーテル治療も可能になってきました。